【4/12開催】C7サミット記者会見のご案内

· 日本C7,政策提言

記者会見のご案内

報道関係者各位

2023年4月7日(金)

G7市民社会コアリション2023

G7広島サミットに向けて世界の市民社会が6分野で提言、

G7議長に提言書を手交

 本年5月に開催されるG7広島サミットに向けて、世界中の市民社会組織が集まる公式エンゲージメント・グループである「C7(Civil 7 / 市民7)」が、環境・経済・保健・人道・人権そして核兵器廃絶に関する具体的な政策提言を含む「C7コミュニケ」を、4月13日(木)・14日(金)に開催する「C7サミット」にて発表します。

 本コミュニケは、G7議長に手交すべく、外務省を通じて交渉中です。

 C7は、世界72ヵ国から700名以上が参加する市民社会組織のネットワークとして、今年1月より分野別ワーキンググループで政策提言書を作成してきました。

 G7サミット首脳会合の開催地が広島に決定したことを受け、「核兵器廃絶」も新たなワーキンググループとして設置しました。

 記者会見では、C7として岸田文雄総理およびG7各国の首脳に対するメッセージとともに、分野別ワーキンググループの具体的な政策提言についてお伝えします。

 ぜひご取材いただけますようお願い申し上げます。

<< C7サミット開催に関する記者会見 概要 >>

■日時:2023年4月12日(水)16:00-17:00

■場所:砂防会館 別館B 3階「立山」(東京都千代田区平河町2-7-4)

■内容:C7概要説明
    C7各ワーキンググループからの政策提言紹介
    C7サミット開催概要

■主催:G7市民社会コアリション2023

    (共同事務局:特定非営利活動法人国際協力NGOセンター、

           一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク)

■登壇者:

(1)C7運営委員

木内 真理子(特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン 事務局長)

松原 裕樹(特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター 専務理事・事務局長)

 

(2)C7分野別ワーキンググループ・コーディネーター

 核兵器廃絶ワーキンググループ
畠山 澄子(ピースボート 共同代表)

 気候・環境正義ワーキンググループ
遠藤 理紗(特定非営利活動法人「環境・持続社会」研究センター 事務局次長)

 公正な経済への移行ワーキンググループ
内田 聖子(特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター 共同代表)

 国際保健ワーキンググループ
稲場 雅紀(特定非営利活動法人アフリカ日本協議会 共同代表)

 人道支援と紛争ワーキンググループ
柴田 裕子(特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム 緊急対応部長)

 しなやかで開かれた社会ワーキンググループ
小池 宏隆(国際環境NGOグリーンピース・ジャパン シニア・キャンペーン渉外担当)

 

(3)被爆者団体代表

 田中 聰司(広島被爆者団体連絡会議 事務局長)

 

(4)司会進行

 堀内 葵(特定非営利活動法人国際協力NGOセンター シニアアドボカシーオフィサー)

 

■お申し込み・お問い合わせ:以下までメールでご連絡ください。

 

info@civil7.org(担当:老松・広谷)

 

■別添資料:C7各ワーキンググループ(WG)からの提言概要:

【核兵器廃絶WG】

今回のG7サミットが被爆地広島で開催されることも踏まえ、G7首脳がサミットを通して核軍縮について強い意思と責任を示すことを求めます。G7首脳が広島での滞在中に被爆者と面会し、最終コミュニケには以下に掲げるコミットメントを盛り込むよう求めます。

  1. 核兵器の使用が人々や環境にもたらす被害の認識
  2. 全ての核兵器使用の威嚇の明確な非難
  3. 2045年までに核兵器廃絶を実現するための速やかな交渉の計画
  4. 核兵器禁止条約締約国との協働、同条約締約国会議への出席、核被害者援助と環境修復への尽力
  5. 新STARTの後継条約の交渉の支援
  6. 核のリスクを低減するための措置
  7. ユースのための軍縮教育の重要性
  8. 今後のG7サミットにおける軍縮と核兵器廃絶についての議論継続の意思

【気候・環境正義WG】

気候・環境危機に直面する世界。G7には「公正で強靭な社会」に貢献する力と責任。

G7の経済は、世界のGDPの45%を算出し、私たちが経験している気候・環境危機に対し大きな責任を負っています。これはG7のリーダーたちが、より公平・公正で、強靭かつ健全な世界に向けて貢献する力と責任をもつことを意味します。2022年のコミュニケにおいて、G7気候・エネルギー・環境大臣は「気候変動・生物多様性の損失・汚染の3つの地球規模の危機」に取り組むべく幅広い行動をとることに合意しました。これらの行動に加え、G7によるより強力なコミットメント、より具体的な政策と実施措置が必要とされています。私たちはG7 のリーダーたちに以下について提言します。

  1. エネルギー移行と温室効果ガス排出の削減
  2. 気候変動の影響への対処(適応とロス&ダメージ対策)
  3. 生態系の保全と回復
  4. 食料安全保障の強化と持続可能な食料システムの実現
  5. 循環経済の実現
  6. 環境政策への分野横断的視点の融合
  7. 金融システムの変

【公正な経済への移行WG】

複合的な危機にある世界経済。G7には「ポリシー・クライシス」を脱する責任がある。

過去3年の間に、世界ではCOVID-19、ロシアによるウクライナ侵攻、そして食料およびエネルギー不安によって、世界は不安定化し社会の不平等化が深刻となっています。とりわけ途上国では、数十年にわたる貧困削減と開発の成果が複数の危機によって覆され、金利の上昇、成長の鈍化、不十分な債務救済と再編、不公平なグローバル税制、開発資金へのアクセスの制限、開発ニーズとの整合性を欠く民間資金の流れの中で、より先行きが見通せない状態に置かれています。こうした事態に対応しきれていない「政治の危機(ポリシー・クライシス)」を乗り越えるため、特に以下について、G7はその責任を果たす必要があります。

  1. 途上国の債務の救済・再編
  2. 開発資金へのアクセス(SDR、ODAを含む譲許的金融)の拡大
  3. 国際課税システムの変革
  4. 持続可能な貿易・投資
  5. ビジネスと人権・労働
  6. プライバシー・人権とデジタル経済の調和

【国際保健WG】

誰もが安全にならない限り、誰も安全ではない。衡平な医療アクセスを世界の全ての人に!

コロナ禍で世界は新たな「パンデミックの時代」を迎えました。効果的な医薬品が開発されても、知的財産権で技術移転がブロックされ、製造能力が追い付かず、富裕国が買い占めに走ったことで、多くの途上国や新興国が、検査、ワクチン、治療薬にアクセスできずに取り残されました。「誰もが安全にならない限り、誰も安全ではない」…いま、国際社会で急速に進められている「パンデミック予防・対策・対応」や「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」を、本当に全ての人にとって安全な世界を作れるような仕組みにするために、グローバル・サウスと先進国の市民社会が手を取り合って政策提言を進めています。私たちは特に以下の課題で提言を行っています。

  1. 誰も取り残さないユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現
  2. 保健におけるジェンダー平等
  3. 気候変動や環境汚染が与える保健への影響への取り組み
  4. 市民社会や当事者を主人公とする国際保健の仕組みづくり
  5. 衡平な医薬品アクセスを可能とする地球規模のパンデミック対策

【人道支援と紛争WG】

人道支援ニーズは年々増加する一方で、人道支援に投じられる資金はそれに合わせて増えておらず、資金ギャップは増加の一途をたどっています。紛争による人道危機が主なその原因であり、人道危機にある国・地域では気候変動の影響も大きく、食糧危機、干ばつの影響は今年も深刻です。人道支援の仕組みはすでに限界にきており、人道ニーズを減らすための取組みとして、予測的な支援、防災・減災、紛争予防、平和構築の活動を本格化しなければなりません。また、最も影響を受ける女性、子ども、高齢者、障がい者の方々など、脆弱な立場にある人々を救うためには、現地の状況を最も良く理解している現地の支援者、コミュニティリーダーへの直接的な支援、強化が欠かせません。私たちは特に以下5つの課題で提言を行います

  1. 人道支援活動における年齢、ジェンダー、多様性、障がいの尊重
  2. 現地の活動とリーダーシップの尊重
  3. 人道スペースの確保と拡大
  4. 災害リスク軽減と事前対策の重視
  5. 緊急期における教育の優先

【しなやかで開かれた社会WG】

報道や言論の自由の制限拡大や、平和的な集会に対する暴力的抑制、人権・環境養護者に対するハラスメントや暴力など、年々「縮小する市民社会スペース」の課題は悪化しており、G7各国内も例外ではありません。さらに、政治的腐敗・汚職の問題や、多様な「性的指向・性自認・性表現・身体的な性」(SOGIESC)を持つ方への差別も続いています。このワーキンググループでは、しなやか(レジリエント)で開かれた社会をG7内外で達成すべく政策提言を行っています。私たちは特に以下の提言を行っています。

  1. 市民社会スペースを保護し、拡大するためのタスクフォースの設置
  2. デジタル民主主義を拡大し、企業独占を抑え、デジタルスペースにおける人権の尊重すること
  3. 平等、多様性、包摂性を促進し、社会・環境正義達成に向けた、先住民や伝統的な地域のコミュニティの開発プロセスへの参加と、損失と損害基金に向けたコミットメントを強化すること
  4. 反汚職・腐敗に向けた透明性と説明責任の強化することと、G7が過去に発表したコミットメントを追跡調査すること
  5. 「Pride 7」を自主・自治的に組織された「公式エンゲージメントグループ」として認識し、意味のある参画を行うこと